新人時代④(2~3月)― 設備初立ち上げ

生産技術のリアル

▶ 新人時代シリーズ(全6回)
① 座学・製造実習で感じたこと(4~9月)
② 加工メーカー実習で学んだこと(10~11月)
③ 初仕事!設備組立(12~1月)
④ 設備初立ち上げ(2~3月)
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⑤ 新人時代の総集編

⑥ 新人時代の職場環境(人・居室)

加工実習、組立の業務を経て迎えた2〜3月。
ついに私は “設備立ち上げ” に初挑戦することになりました。

ここから、初めて製造現場で動いている設備を体感することになります。


■ 最初は“何をしていいかわからない”状態

立ち上げを担当したのは、
指に乗るほど小さい製品が、数秒に1個のペースで生産される自動組立装置。
そんな装置の前に一日中張り付いて、

  • 不具合修正
  • タクト短縮
  • 設備の調整
  • 動作の確認

を先輩と一緒に繰り返す毎日。

と言っても、私は説明を聞きながらほぼ“見ているだけ”。
当時の私はまだ経験も浅く、設備を前にしても…

  • どこに触っていいか分からない
  • 壊したらどうしようとビクビク
  • 動いている設備が怖い
  • 制御担当とメカ担当の役割も理解できてない
  • タッチパネル操作すら怪しい

完全に “設備に触れるのが怖い新人” でした。

先輩から見れば、ただ突っ立っているだけの戦力外…笑
これがリアルな新人時代でした。

余談ですが、会社に入ると安全教育とかするものだと思いますが、
この職場ではそういったものはありませんでした。
時代的なものなのか、いい加減な会社なのかですが、
たぶん後者だったと思います。笑

■ 少しずつ “手を出せるようになる” 成長期

それでも毎日設備の前に立っていると、だんだん設備の動作が読めてきます。

  • ここは問題なさそう
  • ここは調整が必要
  • 無駄動作だからソフト修正すればタクト短縮できそう

少しずつ判断ができるようになり、
ようやく「自分も仕事している感」を得られるように。

ロボットのティーチングを初めて経験したのもこの時期でした。
位置修正程度でしたが、立ち上げの本質を理解する第一歩でした。


■ 設備から離れていても“気になる存在”に…

立ち上げを続けていると、次第に設備が気になって仕方ない現象が起こります。

  • 休憩中もトラブルが起きていないかソワソワ
  • 離れた瞬間に限ってエラーが発生する(あるある)
  • 稼働率の数字が妙に気になってしまう

まるで育てているペットのように、
設備のことをずっと考えてしまうんですよね(笑)

結果が数字として表れるため、
安定稼働したときの達成感は忘れられません。

■ まとめ:立ち上げ経験は“生産技術の土台”

備立ち上げの2〜3月は本当にしんどかったですが、得たものは多すぎるほど。

  • 設備の見方
  • 動作の理解
  • 制御とのすみ分け
  • 不具合解析の考え方
  • 組立・調整スキル
  • ロボットの基礎
  • 現場での振る舞い

生産技術として最低限必要な“体感的な基礎力”を、この時期にすべて叩き込まれました。

製造実習 → 加工実習 → 組立 → 設備立ち上げ
と、1年目で幅広く学べたのは本当に貴重でした。

当時はしんどかったけれど、
振り返ると 全部が財産
職場の環境にも本当に感謝しています。

✨次回

次回は 新人時代まとめ(総集編) を書こうと思います。

▶[次回:新人時代まとめ(新人時代総集編)]
▶[前回:新人時代③/生産技術エンジニアの配属直後(新人12~1月)]

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