▶ 1社目(大手電機メーカー①)キャリア連載（全10回）
①【1年目】新人時代の総集編
②【2年目】主担当として初めて任された業務
③-1【3年目前半】人生初の海外出張と新ライン立ち上げ
③-2【3年目後半】製造/製造技術との衝突と人生を変えた“異動の転機”
④【4年目】初めての自動機設計と師匠との出会い← 今ここ
⑤【5年目】汎用自動機設計で“どんな製品にも転用できる設備”を経験
⑥【6年目】他工場からの設備移管と内製文化の価値に気づいた話
⑦【7年目】50台量産ラインの地獄と組織のリアルを学んだ年
⑧【8年目】上司交代と、転職が頭をよぎった瞬間
⑨【9年目】1秒サイクルの怪物設備と転職を決めた最後の1年
◎【総集編】
■ 異動先で出会った“人生の師匠”
4年目は、3年目の終盤に話していた通り、
念願だった 自動機設計の部署へ異動 するところから始まりました。
新しい課の課長は、中途採用で転職してきた方で、
これまで私が出会った中でもトップクラスの技術力を持ったエンジニアでした。
その課長のすごいところは、
- 会社の独自文化に染まらず、どこでも通用する“本物の技術”を持っている
- 自動機の構想〜設計〜立ち上げまで全て深く理解している
- 放任主義だが、人を育てることにも長けている
という、めちゃくちゃ希少なタイプだったことです。
今振り返っても、
この課長との出会いは 大きな転機 だったと思っています。
■ 放任主義だけど、成長を促す絶妙な距離感
異動してすぐ、自動機の設計を任されたのですが、
最初のうちは「放任されていること」にすら気づきませんでした。
自動機の設計経験もゼロだった当時の私は、
- 何から始めればいいのか
- 設備構想ってどう決めるのか
- どんな設計が“最適”なのか
- どうやってスケジュールを組むのか
すべて手探りでした。
内心では、
「まあ、ヤバくなったら助けてくれるだろう」
という甘い気持ちもあったと思います。
しかし途中で気づきました。
「このままだと本当に間に合わない」 と。
■ 初めての自動機設計は“地獄のような毎日”
そこからは必死でした。
設備構想をやり直したり、図面を描き直したり、
間に合わない焦りと戦いながら設計を進め続け、
毎日夜22時まで残業する日々。
初めて「自動機設計の本当の難しさ」を痛感した時期でした。
ですが、なんとか間に合わせることができ、
設備は無事立ち上がりました。
そして課長からも評価をいただき、
「この経験が技術者人生の重要な１ページになった」と
今でも感じています。
■ 構想/設計〜組立調整/立ち上げまで“全部自分でやった”初めての設備
この設備は、
構想 → 設計 → 組立 → 調整 → 立ち上げ
までを、全工程自分で担当した初めての設備でした。
責任もプレッシャーも大きかったですが、
自分の設計したものが形になって動く感動は、
それまで味わったことのないものでした。
この経験が、
「自分はもっと自動機をやりたい」という
強い動機になっていきました。
■ 後工程担当の“衝撃的な働き方”から学んだこと
担当設備の後工程を担当していたのは、
派遣の方（私より一回りくらい年上）でした。
しかしその方は、
日中ずっと居眠りや携帯電話いじりばかり。(当時はスマホではない。笑)
最初は驚きましたし、
正直「こんな大人になってはいけない」とも思いました。
ただそんな状態でも、
最終的には全ての設備が動き、ラインが成立する。
職場には
「あの人のおかげで成り立っている」という人もいれば、
「最低限のことしかやらない仕事の仕方」をする人もいる。
その現実を目の当たりにしたことで、
“自分はこうはなりたくない”
という強い価値観が生まれました。
■ まとめ：4年目は“自動機設計の基礎が一気に固まった年”
- 技術力の高い課長との出会い
- 放任主義だけど育ててくれる絶妙な指導
- 初めての自動機設計での苦しさと達成感
- 全工程を担当した初めての設備
- 働き方について考えさせられた後工程担当との出会い
この1年で
「自動機設計を仕事にしていく覚悟」
が生まれた気がします。
✨次回
どんな製品にも使える汎用自動機の設計
▶［次回：5年目｜汎用自動機設計で“どんな製品にも転用できる設備”を経験］
▶［前回：3年目後半｜製造/製造技術との衝突と人生を変えた“異動の転機”］
▶ 1社目(大手電機メーカー①)キャリア連載（全10回）
①【1年目】新人時代の総集編
②【2年目】主担当として初めて任された業務
③-1【3年目前半】人生初の海外出張と新ライン立ち上げ
③-2【3年目後半】製造/製造技術との衝突と人生を変えた“異動の転機”
④【4年目】初めての自動機設計と師匠との出会い← 今ここ
⑤【5年目】汎用自動機設計で“どんな製品にも転用できる設備”を経験
⑥【6年目】他工場からの設備移管と内製文化の価値に気づいた話
⑦【7年目】50台量産ラインの地獄と組織のリアルを学んだ年
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◎【総集編】
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