【年収1.5倍の代償】450万→700万で「勝ち組」になったはずの私が、毎日胃を痛めることになった理由

キャリア・転職

「年収を上げたい」 「誰もが知る大手企業に入りたい」

かつての私もそう思い、30代で初めての転職を決意しました。 結果、年収450万円から700万円へ、約1.5倍のアップに成功。

周りからは「勝ち組だね」「すごい」と羨ましがられました。 しかし、私の心の中は「こんなはずじゃなかった」という後悔でいっぱいでした。

今回は、3回の転職(すべて1社単願で内定)を経験した私が、2社目の転職で痛感した「年収アップの代償」と、「ネームバリューに目がくらむ怖さ」について、自戒を込めてお話しします。

年収1.5倍。「勝ち組」の現実は会議と資料作成の日々

私が20代を過ごした1社目は、年収450万円(残業が多い年でも500万円未満)。決して高くはありませんでしたが、仕事は充実していました。

設備は完全内製。 自分の手で図面を引き、組み立て、調整する。「モノづくり」に没頭できる環境でした。

しかし、30代で転職した2社目(大手メーカー)は、年収こそ700万円に跳ね上がりましたが、環境は激変しました。

「生産性のない仕事」に忙殺されるストレス

会社規模が大きくなったことで、私の仕事は「設計」から「調整」へと変わりました。

  • 膨大な社内会議のための資料作り
  • 関係部署への根回し
  • ベンダーコントロール

「俺はエンジニアとして雇われたはずなのに、一日中パワーポイントを作っている…」 給料日以外に喜びを感じられない日々。年収アップと引き換えに、私はエンジニアとしての「楽しさ」を失ってしまいました。

👉2社目での苦悩の詳細はこちら
【転職1年目】転職1年目で感じたギャップ|給料1.5倍でもストレス3倍のリアル体験談

失敗の原因:ネームバリューに目がくらみ「確認」を怠った

なぜ、こんなミスマッチが起きたのか。 原因は明確です。私が「会社の看板(ネームバリュー)」と「提示年収」だけで判断し、中身の確認を疎かにしたからです。

「設備設計はできますか?」という浅い質問

面接の時、私はこう聞きました。 「御社で設備設計の仕事はできますか?」

面接官は「できますよ」と答えました。嘘ではありません。 しかし、その実態は「開発部の中で、設備設計がわかる人間はほとんどいない(ほぼ自分一人)」という孤立無援の環境でした。

もし、当時の私がもっと深掘りしていれば、このミスマッチは防げたはずです。

  • 「チーム内に設備設計の専任は何名いますか?」
  • 「実務(設計)と調整業務の比率はどれくらいですか?」
  • 「開発部内での設備設計チームの立ち位置は?」

当時の私は、大手に入れるという高揚感で、これらを確認する思考が完全に停止していました。

「年収の高さ」は、次の転職の足かせになる

さらに恐ろしいのは、一度年収を上げてしまうと、それが「ゴールデン手錠」になることです。

「環境が合わないから辞めたい」と思っても、生活レベルを下げたくないという心理が働き、「年収700万以上」が絶対条件になってしまいます。

私が3社目への転職を考えた際、転職エージェントからはこう言われました。

「今の年収は業界でも最高水準です。同水準を維持できる求人は、かなり限られますよ」

結果として、自ら選択肢を狭めることになりました。 年収を最優先にしすぎると、本当に働きたい環境(例えば年収600万の優良企業)を選べなくなってしまう。これは大きなリスクです。

結論:幸福度は「年収」より「環境」で決まる

誤解のないように言っておくと、2社目での経験が無駄だったとは思いません。大手特有の仕事の進め方や、ストレス耐性は身につきました。

しかし、「毎日胃を痛めながら貰う700万円」と「毎日楽しく働いて貰う500万円」。 どちらが幸福度が高いかと聞かれれば、今の私は迷うことなく後者(あるいはバランスの取れた中間)を選びます。

後悔しない転職のためにやるべきこと

会社員生活は長いです。 目先の年収アップは魅力的ですが、それが「毎日通いたいと思える場所か」は全く別の話です。

もし今、あなたが大手企業の選考に進んでいるなら、内定承諾の印鑑を押す前に、もう一度だけ確認してください。

  • その仕事は、本当にあなたがやりたい「実務」ですか?
  • 配属予定のチームに、同じスキルセットを持った仲間はいますか?
  • 年収に見合う「責任」や「調整業務」に耐えられますか?

これらは、求人票には書いてありません。 面接での逆質問や、転職エージェントを通して「現場のリアルな実情」をしつこいくらい確認することでしか見えてきません。

「見栄」で会社を選ぶと、後で高い授業料を払うことになります。 私の失敗を反面教師にして、ぜひ「心身ともに満たされる環境」を選び取ってください。

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